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このセクションでは、データベース構造を管理する「マイグレーション」について解説します。
マイグレーションファイルの作成方法とテーブル作成の流れを学びましょう。

### マイグレーションとは？

マイグレーションは、データベースの構造を管理するためのLaravelの仕組みです。これにより、データベースのスキーマ（テーブルやカラムなど）をコードで管理し、変更があった場合に簡単に反映させることができます。

## マイグレーションを用いたテーブルの作成方法

### 従業員一覧テーブル構成

今回は従業員情報を登録するテーブルを作成します。

#### `employees` テーブル

| カラム名      | 型              | 説明                         |
|-------------|----------------|------------------------------|
| `id`        | `bigint`       | プライマリキー、ID            |
| `last_name`  | `varchar(255)` | 姓（例: 田中）               |
| `first_name` | `varchar(255)` | 名（例: 太郎）               |
| `gender`    | `varchar(10)`  | 性別                         |
| `email`     | `varchar(255)` | メールアドレス               |
| `created_at`| `timestamp`    | レコード作成日時             |
| `updated_at`| `timestamp`    | レコード更新日時             |

※created_atはレコードが作成された日時を登録します。
※updated_atはレコードが更新された日時を登録します。

---
### 事前準備：ターミナルの起動
マイグレーションの実行はターミナルで実施します。
VSCodeのターミナルを起動しておきましょう。
1. VSCode > ファイル > フォルダーを開く... でプロジェクトフォルダを開く
![image](https://prod-code-lesson-api.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/0cae8607-a978-46e8-a222-5915579df6a2.png)
![image](https://prod-code-lesson-api.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/3eeaf4bb-b9c1-425d-9a10-881652a67df9.png)
2. VSCode > ターミナル > 新しいターミナルでターミナルを開く
![image](https://prod-code-lesson-api.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/896fa97a-3fb8-4d94-a6b5-4a5c7f54e688.png)

















































### マイグレーションファイルの作成

それではテーブルの情報を記載するマイグレーションファイルを作成していきましょう。

1. **カテゴリテーブルの作成準備**<br>
1-1.   下記コマンドをターミナル上で実行し、`employees` テーブルのマイグレーションファイルを作成しましょう。<br>
※マイグレーションファイル`database/migrations/{日付情報}_create_employees_table.php`が生成されます。
<br>※{日付情報}の部分は実行したタイミングで変わります。
```bash
./vendor/bin/sail artisan make:migration create_employees_table --create=employees
```
![image](https://prod-code-lesson-api.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/c9a07c06-a3fc-46d8-841b-649f30766a8e.png)
































　1-2. 作成したファイルを開いて`up`メソッドの中に`employees`のテーブル情報を記載しましょう。

```php~database/migrations/{日付情報}_create_employees_table
public function up()
{
    Schema::create('employees', function (Blueprint $table) {
        $table->id(); // プライマリキー、ID
        $table->string('last_name'); // 姓（例: 田中）
        $table->string('first_name'); // 名（例: 太郎）
        $table->string('gender', 10); // 性別
        $table->string('email')->unique()->nullable(); // メールアドレス（NULL許可 & ユニーク）
        $table->timestamps(); // レコード作成日時, レコード更新日時
    });
}

 ```
![image](https://prod-code-lesson-api.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/d30bc7aa-deb7-407b-8018-cc59621f90f7.png)
---






































### マイグレーションの実行

作成したマイグレーションファイルを実行してみましょう。
マイグレーションを実行することでデータベースに`employees`テーブルが作成されます。
ターミナルで以下のコマンドを実行してみましょう。

```bash
./vendor/bin/sail artisan migrate
```
![image](https://prod-code-lesson-api.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/54c7d810-ea4e-45dd-b0c9-62b5ef54d280.png)

`DONE`と表示されていれば成功です。





### **シーダーの作成**

次に、テストデータをテーブルに登録しましょう。
Laravelでは**シーダー（Seeder）** という、データベースに初期データを挿入するための仕組みが用意されています。
今回はSeederを用いてテストデータを挿入してみましょう。

1. **カテゴリのシーダー作成**

   以下のコマンドで、`EmployeesSeeder` を作成します。
   ```bash
   ./vendor/bin/sail artisan make:seeder EmployeesSeeder
   ```

![image](https://prod-code-lesson-api.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/6504ae53-400a-4985-a955-c1f8772ac0dd.png)



2. **シーダーにデータを追加**

   それぞれの Seeder ファイルにサンプルデータを追加します。

~~~php~database/seeders/EmployeesSeeder
<?php

namespace Database\Seeders;

use Illuminate\Database\Seeder;
use Illuminate\Support\Facades\DB;

class EmployeesSeeder extends Seeder
{
    public function run()
    {
        DB::table('employees')->insert([
            [
                'last_name' => '田中',
                'first_name' => '太郎',
                'gender' => 'male',
                'email' => 'tanaka@example.com',
                'created_at' => now(),
                'updated_at' => now(),
            ],
            [
                'last_name' => '佐藤',
                'first_name' => '花子',
                'gender' => 'female',
                'email' => 'sato@example.com',
                'created_at' => now(),
                'updated_at' => now(),
            ],
            [
                'last_name' => '鈴木',
                'first_name' => '一郎',
                'gender' => 'male',
                'email' => null, // メールアドレスなし
                'created_at' => now(),
                'updated_at' => now(),
            ],
        ]);
    }
}

~~~

3. **`database/seeders/DatabaseSeeder.php` にシーダーを登録**
LaravelのシーダーはDatabaseSeederに登録されたシーダーのみが実行されます。
今回作成したシーダーを登録しましょう。

~~~php~database/seeders/DatabaseSeeder
<?php

namespace Database\Seeders;

use App\Models\User;
// use Illuminate\Database\Console\Seeds\WithoutModelEvents;
use Illuminate\Database\Seeder;

class DatabaseSeeder extends Seeder
{
    /**
     * Seed the application's database.
     */
    public function run(): void
    {
        $this->call([
            EmployeesSeeder::class,
        ]);
    }
}

~~~

---

### **シーダーの実行**
シーダーを実行するための準備が完了しました。
以下のコマンドでシーダーを実行しましょう。
DONEと表示されれば成功です。
```bash
./vendor/bin/sail artisan db:seed
```

![image](https://prod-code-lesson-api.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/cms/487b5423-cce7-4ea2-bcc4-301cceb1d9b1.png)

---

### まとめ：本セクションで実行したコマンド
本セクションで行ったマイグレーション（テーブルの作成）とシーダー（テストデータの挿入）のコマンドの一覧です。
**マイグレーションファイルの作成**

```bash
./vendor/bin/sail artisan make:migration <マイグレーションファイル名> --create=<テーブル名>
```

**マイグレーションの実行**

```bash
./vendor/bin/sail artisan migrate
```

**シーダーファイルの作成**

```bash
./vendor/bin/sail artisan make:seeder <Seeder名>
```

**シーダーの実行**
`DatabaseSeeder.php` に登録されたシーダーが実行されます。
```bash
./vendor/bin/sail artisan db:seed
```

--- 

次回のセクションでは、テーブルに追加したデータを実際に利用してみましょう。

テーブルを作成してみよう（マイグレーション）