PMコース

PMの基本を学ぼう

PM実務②　開発からリリースまで

## はじめに

プロジェクトの開発からリリースまでのフェーズは、プロジェクトの成功を左右する重要な段階です。このフェーズでは、企画段階で計画された内容を実際に形にし、最終的に市場にリリースするまでのプロセスが含まれます。プロジェクトマネージャー（PM）は、この段階でチームをリードし、プロジェクトの目標を達成するためのサポートを行います。本記事では、開発からリリースまでのPMの具体的な業務について解説します。

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S.Tanakaさんによる<a href="https:&#x2F;&#x2F;www.canva.com&#x2F;design&#x2F;DAGhfC-uWlI&#x2F;9D0rzpcPyyz5nurHIJEa4w&#x2F;view?utm_content=DAGhfC-uWlI&amp;utm_campaign=designshare&amp;utm_medium=embeds&amp;utm_source=link" target="_blank" rel="noopener">03_PM実務②　開発からリリースまで</a>


## ✅ 開発段階におけるPMの役割
開発フェーズでは、PMは「プロジェクトの進行をスムーズにする」役割を果たします。
具体的には、以下の3つのポイントを意識して動くことが求められます。

1. **チーム間の調整役**
   - **エンジニア・デザイナー・QA・ビジネスチームの間に立ち、情報を整理・伝達する**
   - **仕様の変更や優先度の調整**を行い、開発がスムーズに進むようにサポートする

2. **スケジュール管理**
   - 開発が遅れないように、タスク管理ツール（Asana, Notion）を活用し、進捗をチェック
   - 必要に応じて開発優先度を調整し、リリース遅延を防ぐ
   - 対外的な部署、カスタマーサポートへのスケジュール共有


3. **リスク管理**
   - 「仕様変更」「バグ」「チーム内の認識のズレ」などのリスクを早期に発見し、解決策を提示
   - 予期せぬ問題が発生した際に、クライアント・開発チームと調整し、対応策を決定する

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## ✅ 「開発フェーズ」の全体像
「開発」フェーズは **以下の4つのプロセス** に分かれます。
PMはこのフェーズ全体を統括し、各ステークホルダー（エンジニア・デザイナー・QAなど）の作業を円滑に進める役割を担います。<br>
「開発」フェーズでは、サーバーの準備やコーディング、デザインなどPMの手から徐々に業務が、開発メンバーに渡っていきます。そのため、誰が何を行うのか、曖昧になりがちです。「あれ、それはAさんがやると思っていた」などなど。そのため定例ミーティングを設定をして取りこぼしを防ぎます。各フェーズの成果物を確認し、PMが何を行うのかを確認してください。

1. **開発キックオフ & 設計フェーズ**（開発の準備と詳細設計）
2. **実装フェーズ**（開発の進行管理）
3. **テストフェーズ**（品質を担保する）
4. **リリース準備**（安定したリリースを実施）

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## 📌 1. 開発キックオフ & 設計フェーズ（開発の準備と詳細設計）
### 🔹 開発フェーズに入ったことの確認
- **企画フェーズの成果物（要件定義・仕様書）が完成** し、開発に着手できる状態になった
- 各チームが **役割を明確化** し、開発のスケジュールを共有

### 🔹 具体的なプロセス
| **プロセス** | **作成するドキュメント** | **作成者** |
|-------------|------------------|-------------|
| 開発チームと全体MTGを実施し、開発方針を共有 | ✅ **開発ロードマップ**（スケジュール管理） | **PM** |
| 各チーム（フロント・バックエンド・デザイン・QA）の役割を確定 | ✅ **開発体制図**（チーム分担表） | **PM** |
| 要件定義を再確認し、仕様を最終確定 | ✅ **仕様書の最終版** | **PM** |
| 開発の進め方・コミュニケーションルールを決定 | ✅ **開発ガイドライン** | **PM** |
| システムアーキテクチャを確定 | ✅ **システム設計書**（ER図・API設計） | **エンジニア** |
| UI/UXデザインの確定 | ✅ **ワイヤーフレーム・モックアップ**（Figma / Adobe XD） | **デザイナー** |

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## 📌 2. 実装フェーズ（開発の進行管理）
### 🔹 具体的なプロセス
| **プロセス** | **作成するドキュメント** | **作成者** |
|-------------|------------------|-------------|
| スプリントを設定し、タスクを管理（アジャイル開発の場合） | ✅ **タスクボード（Asana / Notion）**　※利用方法は別講義で扱います | **PM** |
| コードレビューの進捗確認 | ✅ **コード規約・レビューガイドライン** | **エンジニア** |
| CI/CDをセットアップし、開発の自動化 | ✅ **CI/CDパイプライン設定**（GitHub Actions / AWS CodePipeline） | **エンジニア** |
| バックログの整理と進捗管理 | ✅ **週次レポート**（進捗・課題・対応策） | **PM** |

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## 📌 3. テストフェーズ（品質を担保する）
### 🔹 具体的なプロセス
| **プロセス** | **作成するドキュメント** | **作成者** |
|-------------|------------------|-------------|
| 単体テスト（UT） | ✅ **テストケース一覧** | **エンジニア** |
| 結合テスト（IT） | ✅ **テスト計画書・バグ管理表** | **QA担当** |
| UAT（ユーザー受け入れテスト） | ✅ **シナリオテスト（テスト仕様書）** | **PM / クライアント** |
| 負荷テスト（パフォーマンステスト） | ✅ **負荷試験結果** | **エンジニア** |

### サンプル：<a href="https://docs.google.com/spreadsheets/d/1ZEQrYz022tR6087EHqwj_jqbVcJWjoB7QKL0gVBybgU/edit?gid=155708063#gid=155708063">シナリオテスト</a>.<a href="https://docs.google.com/spreadsheets/d/1NC1w-Qoz98oqdvqG1EXsQ1rTiVZ8Qf2ALNxQO4IK6VQ/edit?usp=sharing">バグリスト</a>
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## 📌 4. リリース準備（安定したリリースを実施）
### 🔹 具体的なプロセス
| **プロセス** | **作成するドキュメント** | **作成者** |
|-------------|------------------|-------------|
| 本番環境のデプロイ準備 | ✅ **デプロイ手順書** | **エンジニア** |
| 運用マニュアルの作成 | ✅ **運用フロー・障害対応フロー** | **PM** |
| リリース後のモニタリング計画を策定 | ✅ **監視設計書（AWS CloudWatch / Datadog）** | **エンジニア** |
| ロールバックプランを用意 | ✅ **緊急対応手順** | **PM** |

###  A社ECサイトの具定例
## 運用フロー
1. **日次運用タスク**
   - 注文処理の確認（自動処理の成功確認）
   - 在庫更新の反映（倉庫システムとの連携）
   - 顧客サポート対応（返品・交換・問い合わせ対応）

2. **週次運用タスク**

   - データ分析（売上レポート・アクセス解析）
   - サイトパフォーマンス確認（ロード時間・エラーログ）

3. **月次運用タスク**

   - 仕様改善の提案・反映
   - システムのメンテナンス（セキュリティパッチ適用）

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## 障害対応フロー
1. **障害発生の検知**（監視システム：AWS CloudWatch / Datadog）
2. **初期対応**（影響範囲の特定・影響ユーザーの確認）
3. **エスカレーション**（対応レベルに応じて、エンジニア・PMへ報告）
4. **障害原因の調査**（ログ解析・データベース接続確認）
5. **対応策の実施**（修正デプロイ・ロールバック）
6. **事後報告と再発防止策**（障害報告書の作成・改善策の導入）

### サンプル：<a href="https://docs.google.com/presentation/d/150R-wfQmoMjD4VNsnz9QUkyWf7OVNtHlp6oS0_sWU9g/edit?hl=ja#slide=id.p">障害対応フロー</a>.<a href="https://docs.google.com/spreadsheets/d/1g0dI6EI6MJ39_LPc1obvIDUjdME2mM5Jl-XkLVLkJpY/edit?gid=0#gid=0">障害再発防止策</a>
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## 緊急対応手順

1. **システムダウン・重大障害発生時**

   - 監視アラートを受信（影響範囲を即座に確認）
   - PMが緊急対応チームを招集（エンジニア・インフラ担当・サポート担当）
   - 影響を受けたユーザーへの対応策を決定（メール通知・代替手段の案内）

2. **データ漏洩・セキュリティインシデント**

   - 影響範囲の特定（流出した情報・対象ユーザー数の把握）
   - システムアクセスの制限（ログイン停止・データベースアクセス制御）
   - 関係各所への報告（経営層・法務・セキュリティ担当）
   - 改善施策の適用（パスワードリセット・二段階認証の導入）

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## 📌 まとめ
### 🔹 開発フェーズにおけるPMの役割
1. **開発キックオフで目的・役割を明確にする**
2. **実装フェーズでは進捗管理・課題解決に集中**
3. **テストとリリース準備では品質を担保し、安定稼働を確保**
4. **運用フェーズでの、障害対応・緊急時の対応フローを確立し、システムを安定稼働させる**

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**開発フェーズにおけるPMは、開発が止まらないようにメンバーに寄り添い、一方でリリースとその後の運用に目線を向けておくことが必要です！** 🚀


3. PM実務② 開発からリリースまで

3. PM実務②　開発からリリースまで